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株式会社J-botは、インターネット及び無線による遠隔操作・データ伝送等、ロボットやFA機器等の開発を行っている会社です。

STORY

【カモ奮闘記】

■カモ対策の実証試験を始めたが?道のりは長かった!

カモ被害の相談を友達から受けて、初めてカモと出会ったレンコン畑。
暗闇で何も見えないが、「ガ〜ガ〜グァ〜」とカモの声だけが聞こえる。
声はすれども姿は見えず!
カメラを置いてもやはり姿は見えない。
イノシシ・シカであれば餌をまいて定点カメラで鮮明な画像が撮れるのに…
「カモなんて、イノシシ・シカの被害と比べれば直ぐに解決してやる。」と始めたものの…
彼らの動きは、私たちが思っていた以上のもだった。
彼らは、空を飛ぶ、泳ぐ・潜る、地上を歩く!
変幻自在に闇夜の中から繰り返し、襲撃をして来る。 「ガ〜ガ〜グァ〜。」とカモの鳴き声を聞く度に、馬鹿にされているのだと思い知らされた。
「カモシュ〜ム光線」にたどり着くまでに市販されている対策用品の検証や、独自対策装置の実証試験をもとに「カモシュ〜ム光線」にたどり着くまでの挑戦の軌跡を紹介します。
それでは、2年以上に及ぶカモとの戦いです。


〜何も対策しないで放置すると〜

〜カモ撃退装置の紹介〜

   

1. 吹き流し、反射テープを利用した対策

【対策種類】風
実証試験を開始した時点で、すでにカモによる食害が繰り返されていた。追い払っても、追い払って も繰り返し着水していた。そのため昼夜関係なく十分な効果が得られないと判断した。



2. ハロゲンライトを利用した対策

【対策種類】光
ハロゲンランプをカモに向け照射したところ、カモは驚き撃退効果が大きい事がわかった。
そこで、Web遠隔操作機能を可能とする自社商品開発を推し進める事にした。
(設計から開発まで3か月かけてようやく試作する事にたどり着きました。製品化を加速させる為にカモが飛来する11月に試験を開始する事にしました。)


【導入効果】
設置当初は効果が絶大でしたが、すぐに効果が見られなくなった。その後はハロゲンを点滅させたりしても効果が全く見られなくなった。

【分析】
人間が懐中電灯で照射したり、車のドアを開けた状態で照射すると、撃退効果があるため人の気配がないと効果は得られない事が分かってきた。

3. おもちゃのピストルを利用した対策

【対策種類】音(爆発音)
市販のおもちゃピストル音で、カモに向け威嚇したところ効果は抜群であった。圃場周辺の農業従事者は夕方のパトロールで、おもちゃのピストルをつかい車で移動しながら威嚇を行う。撃退効果に間違いないと判断した。そこで、Web遠隔操作を可能とした自社商品開発を推し進める事にした。

【導入効果】
設置当日、カモが近づいて来た時に遠隔操作でピストル音を発射、カモは飛び立つ事はせず違う方向へ隠れるように泳いでいった。その後は適正な距離を取ることで食害は継続された。

【分析】
ピストルの威嚇音では人が車のドアを開け威嚇音を発する時は効果が見られることから、人の気配がないと定位置に設置されたピストルの威嚇音を自動化しても効果が得られない事が分かった。よって一定間隔で威嚇音を鳴らしたとしても適正な距離を取ることで危険から回避していると考えられる。

4. 猛禽類の声を流す対策

【対策種類】鳴き声
天敵である猛禽類等の鳴き声を録音再生してみたが、作物の影に身を潜め音発生源から徐々に遠ざかっていくだけであった。設置当初は効果が得られたようにみえたが、得られる効果が小さく近隣の騒音問題につながるため断念した。また、猛禽類の声以外にも人の声、犬の声 、ラジオの音等を試したが効果は得られなかった。

5. カイト

【対策種類】天敵を模した威嚇物
風が強い時はカイトの浮遊に問題なく、カラス等も設置場所から遠回りしていくような傾向にあったが、風が止むとカイトが浮遊せずまったく効果が得られなかった。カモに関してはカイト周辺以外の被害は大きく、猛禽類の声やハロゲンと組合わせてみたが期待した効果は得られなかった。

6. その他

ドローンによる飛行で威嚇を試みたが、効果は得られなかった。